SlackのDMを後から相談で説明したいときは、自分が見られる会話と、許可された保管方法を確認します。DMを読めることは、ワークスペースのデータを全部書き出せることや、私用端末へ持ち出せることを意味しません。必要な出来事を選び、元の文面・前後の流れ・自分のメモを分ける手順を紹介します。

この記事の要点

  • 一般メンバーの会話閲覧と、オーナー・管理者側の書き出し権限は別です
  • DMを含む書き出しは、プラン、役割、Slackの承認、会社の方針によって異なります
  • 自分が閲覧できる範囲でも、保管方法と保存先の許可を確認します
  • リンク、会話の控え、自分の出来事メモを分け、DM・チャンネル・スレッドの関係を残します
目次(7項目)
  1. 一般メンバーと管理者で、書き出せる範囲は違う
  2. DM・チャンネル・スレッドの文脈を分ける
  3. 許可された範囲を残す、五つの手順
  4. リンクは目印。本文や添付の控えとは別
  5. 保持・編集・削除について、ITや人事へ確認する
  6. DMとチャンネルを対応させる架空メモ
  7. よくある質問

一般メンバーと管理者で、書き出せる範囲は違う

Slack公式の書き出し案内では、プランと役割で使える機能が分かれています。一般メンバーが自分のDMを読むことと、管理者側のデータ書き出しは別の操作です。管理者であっても、いつでも全員のDMを書き出せるとは限りません。

立場・プラン

公式案内の主な範囲

確認すること

一般メンバー

自分にアクセス権がある会話の閲覧。管理用の一括書き出しとは別。

自分の役割、保存の許可、保存先。

Free・Proのオーナー/管理者

通常の書き出しは公開チャンネルのメッセージとファイルリンク。

DMは通常の範囲に含まれない。例外的な申請の条件は公式ガイドと担当者へ確認。

Business+のオーナー

DM・非公開チャンネルを含む追加の書き出しは、申請・承認の対象。

承認された種類、対象期間、会社の方針。

Enterpriseの組織オーナー等

組織側の権限・承認に応じた書き出しの選択肢。

担当する役割と承認範囲、組織の保持方針。

公式のプラン別ガイドには、Free・Proでも限定的な事情のもと、オーナーが全会話の書き出しを申請できる場合が説明されています。「FreeだからDMは誰にも書き出せない」とも断定できません。会社の法令対応や方針が関係するため、必要なら権限のある担当者に相談します。会社の制限を迂回して取得する方法は使いません。

DM・チャンネル・スレッドの文脈を分ける

同じ仕事の話でも、チャンネルの指示、DMの個別連絡、スレッド内の返信は、読める人と前提が違います。一つの会話としてつなぎ直さず、どこで誰に向けた投稿だったかをメモします。グループDMなら参加者も確認し、スレッドなら返信の起点になった投稿を合わせて見ます。

言葉だけを抜き出すより、元の指示、自分の質問、相手の訂正までを一組として確認すると、説明の順番を保ちやすくなります。前後に無関係な会話があるときは、「どの期間を確認し、どの部分を省略したか」を控えます。別のDMの発言を、同じスレッドの返信に見える形へ並べ替えません。

許可された範囲を残す、五つの手順

  1. 対象を一件に絞る。相談したい出来事の期間・相手・話題を決め、自分の権限で閲覧できる会話を開きます。
  2. 日時と会話の場所を控える。ワークスペース、DMかチャンネルか、送信者、画面の投稿日時を確認します。表示時刻の基準が不明なら、不明と記します。
  3. 前後と添付の状態を見る。起点の投稿と必要な返信を確認し、添付はファイル本体があるのか、リンクだけなのかを分けます。
  4. 許可された方法で控えを作る。画面保存やコピーが認められる場合に、会社が認めた保存先を使います。元の文面は編集せず、取得した日と対象範囲を別のメモに残します。認められていない場合は、担当者へ保管方法を尋ねます。
  5. 出来事メモと対応させる。一件ごとに番号を付け、どの会話・控えに対応するか、確認できない部分は何かを書きます。

参加していない会話を取得する、別のアカウントでアクセスする、許可されていない外部サービスへ貼り付けるといった方法は使いません。保管できる資料の範囲が決まるまで、まず出来事と分からない点を自分のメモに分けておけます。

リンクは目印。本文や添付の控えとは別

Slackにはメッセージのリンクをコピーする機能があります。ただしリンクは会話へ戻るための目印で、本文やファイル本体の保管ではありません。投稿の削除、保持期間、アクセス権の変化によって、後で確認できなくなる場合があります。提出先が同じ会話を閲覧できるとも限りません。

公式ガイドで案内される通常のJSON書き出しは、ファイル本体ではなくファイルへのリンクを含みます。リンクがあることと、添付を取得済みであることを区別してください。形式や権限により扱いが違うため、必要な添付の保管は担当者に確認します。

保持・編集・削除について、ITや人事へ確認する

Slack公式の保持設定の説明では、メッセージの保持期間や編集・削除履歴の扱いを設定でき、書き出しに含まれる内容にも影響します。自分の画面に見える投稿だけで、以前の編集内容や削除済みの投稿まで残っているとは判断できません。保存のために設定を独断で変更せず、担当者に次を確認します。

  • 現在のプランと、自分・担当者の書き出し権限。
  • DM・チャンネル・添付の保持期間、編集や削除履歴を残す設定か。
  • 必要な期間の会話を保管してもらえるか。保管を依頼する窓口と必要な情報。
  • 画面保存・コピー・添付の保管が認められる方法と保存先。
  • 相談先へ提示できる範囲、第三者の情報を伏せる方法、承認の要否。
  • 依頼や資料共有を誰が受け取り、誰へ連絡するか。会社への連絡が不安な場合の相談方法。

退職や異動の予定がある場合も、アクセスがなくなる前に許可された相談・保管方法を確認します。個別の設定や復旧の可否は職場ごとに異なり、削除された内容を必ず取り戻せるわけではありません。

DMとチャンネルを対応させる架空メモ

以下はすべて架空の出来事・文面です。日時と会話の場所を分け、同じ仕事についての投稿を一件のメモに対応させる例です。

項目

出来事S1のメモ例

業務の前提

9月18日10時、業務チャンネルの起点投稿で、資料の期限は翌日15時と案内された。

DMのやり取り

同日16時40分、上司Aから個別DM「今日中に確認したい」。16時45分、自分「チャンネルの期限から変更ですか」と返信。

スレッドの確認

16時50分、業務チャンネルの元投稿に、期限を当日へ変更する返信が付いた。DM内の返信ではない。

対応する控え

S1-DM、S1-チャンネルの2つ。許可された画面保存で、9月19日に確認。範囲は起点の指示と各返信。間にある別案件の投稿2件は省略したことを別メモに記載。

未確認・受け止め

添付はリンクのみ。以前の編集履歴は不明。期限の変更で戸惑った、という自分の受け止めを別に記録。

この例では、DMの私信と、チャンネルで共有された指示を混ぜていません。相談先へ渡すときも、必要な範囲と提出方法を確認します。社内へ相談するのが不安な場合は、資料の持ち出しに先立ち総合労働相談コーナーで利用方法を尋ねられます。

iPhone版きろくねを使う場合も、起きたこと、確認できた資料、次に尋ねることを、自分の言葉でメモする使い方から始められます。

きろくねは記録を助ける道具です。診断・認定・法的な判断は行いません。

よくある質問

一般メンバーでも自分のDMを全部書き出せますか?

会話を閲覧できることと、管理用の書き出し権限は別です。プラン、役割、承認された書き出しの種類、会社の方針を確認してください。許可された画面保存や控えも、必要な範囲に限定します。

FreeやProなら、管理者もDMを取得できませんか?

通常の書き出しは公開チャンネルが対象ですが、Slack公式ガイドには、限定的な事情のもとオーナーが全会話の書き出しを申請できる場合が示されています。プラン名だけでDMの扱いを断定しないでください。

メッセージリンクや書き出しがあれば、添付も残っていますか?

リンクは本文やファイル本体の保管とは別です。通常のJSON書き出しにもファイルリンクが含まれ、ファイル本体とは限りません。必要な添付の取得・保存が認められるか担当者に確認します。

編集・削除された投稿は必ず復旧できますか?

保持設定やプラン、保存されているデータによって異なります。画面に表示される内容から過去の履歴を推測せず、権限のある担当者に保管状況と可否を確認してください。

会社に知られず相談したいです。

その不安を相談先へ最初に伝え、会社への連絡や資料の扱いを確認します。書き出しや保管の依頼も誰に伝わるか確認し、知られないことを前提に進めないでください。

出典・参考

机の上の閉じたノートパソコン、スマートフォン、無地のノート

きろくねは記録を助ける道具です。診断・認定・法的な判断は行いません。危険やつらさが強いときは、公的な窓口や専門家への相談もご検討ください。